青赤床屋魂 カット&パーマ専門店
2014年10月31日 MTG コメント (1)BMOが終わり、次の新たなる楽しい仕事を探していた私が街中をさまよっていると、一軒の床屋に辿りついた。
青と赤という原色の派手な看板に気を引かれた私は、気分転換に髪でも切るかと思い、寄っていくことにした。
「へい、らっしゃい!」
店内へと入った私は、そのまるで飲食店かのような勢いのある声に驚いた。
そしてさらに驚くことに店主はゴブリンなのである。
何人か待っているのでソファに腰掛けて店主の仕事ぶりを観察することにした。
店内には散髪用のいすが3つほどあり、店主が1つ、見習いのお姉ちゃんが1つを使っていて、最後の1つは予備のようで、機械が積まれているだけである。
店主は背が小さいのをカバーするように複数のゴブリンを引き連れて、ドでかいハサミで散髪を行っている。散髪の後はパーマをかけるらしく、機械の準備も下っ端のゴブリンがしていた。
一方、見習いのお姉ちゃんはというと、手に持った非常に見えにくいカミソリを使って凄まじい勢いでひげそりをしている。 まさしくショド―のようだ。
そんなふうに仕事ぶりを観察していると突然、稲妻のような大きな音が響き渡った。
煙が立ち込めてしまった店内を恐る恐る見渡すと、さきほどまであったパーマ用の機械が見当たらないことに気づく。
どうやら下っ端のゴブリンが、勝手に機械を作動させてしまったらしい。さすがはゴブリンである。
本当はそんなのんきなことを考えている場合ではない。
椅子に座っていた人や店主たちは無事なのだろうか。
煙を吸わないように気をつけつつ、さらに周りを注視すると血しぶきが壁に飛び散っていている。
なんとかして助けなければと思い、移動した私の足元に誰かがいることに気づいた。
「大丈夫ですか?」
声をかけた相手はゴブリンの店主だった。
ぐったりと横たわる彼が手を伸ばし、紙切れを私に見せるとこう言った。
「私はもう助からないだろう…… この床屋を引き継いでくれないか?た、n…m……」
彼の最期の言葉だった。
私は渡された紙切れに目を向けた
羽ばたき飛行機械4
僧院の速槍4
ファイレクシアの破棄者3
ゴブリンの熟練扇動者4
幽霊火の刃4
アーティファクトの魂込め4
稲妻の一撃4
マグマの噴流4
爆片破4
かき立てる炎4
ダークスティールの城塞4
シヴの浅瀬4
マナの合流点2
山7
島4
そうして私は店主の遺言に従って、床屋を引き継いだ。
業務はそう、ハサミでカットして機械でパーマをかける。
お客様は圧倒的な熱量によるパーマに感無量らしく、声も出せなくなり、大きく変化した姿に安心しきってぐっすりと眠られることが多い。
ずっと眠られているお客様は次のお客にも迷惑だし、臭うので、ゴブリン達に店外へ放り投げさせている。
今日もやりがいのある仕事につけたと私は感じながら生きていくのだろう。
などというデッキのイメージ笑
2014Standard 275-167-14
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